仏壇と床の間の関係
仏壇と床の間の関係
仏壇の始まりは、日本書記29巻に「白鳳14年(686年)天智天皇が、諸国の家ごとに仏舎をつくり、仏像、経巻を置けという詔(ミコトノリ)を出された」といった意味のことが書かれていて、これをもって始まりとされています。ただこれは、諸国の家ごとに仏をまつる建物をつくれということで、有力者に持仏堂をつくることをすすめたものと解されます。
一方、一般民衆は家の中に氏神、祖先をまつる祭壇をいろいろな形で持っていたのですが、室町時代に「書院造り」という住宅形式ができたときにこの祭壇が床の間になりました。この床の間が氏神をまつる神棚と先祖をまつる仏壇になったのです。したがって床の間が仏壇の原型です。今日の床の間にも掛軸などを掛けますが、その下に香炉があります。花器も置きます。昔は燭台もありました。この香炉、花器、燭台を三具足(ミツグソク)といいますが、いまの仏壇に見られる、しきたりです。