阿弥陀如来と釈迦如来 どちらが偉い!
阿弥陀如来は、無量寿経によれば、過去世で法蔵比丘と称し、世自在王如来のもとで、48種の誓願を立てて仏道に励み成仏された仏様と説かれています。極楽浄土の主(あるじ)となって、その浄土への往生を願う衆生を救われるといわれています。
お釈迦様は、2600年前にインドのカピラ城主浄飯王の長男としてお生まれになり、親の溺愛を受け栄耀栄華の限りを尽くした方でしたが,29歳の時全てを手に入れても満足できない魂の叫びに驚き、一切を捨て入山学道の人となられました。そして35歳で覚りをひらかれた実在の仏様です。
お釈迦様が80歳でお亡くなりになるまでの45年間に説かれた大宇宙の真理の教えが仏教なのです。そしてその教えは全てお経に書き残されています。それは七千巻以上にのぼる膨大なもので、お釈迦様の教えが一切記されていますから『一切経』といいます。
そのなかに、大宇宙には覚りをひらかれた仏様がガンジス河の砂の数ほどおられるという『十方諸仏』という真理があります。
よく知られている、大日如来や薬師如来、毘盧遮那仏はみな十方諸仏の中のおひとりです。そして、阿弥陀如来もそのおひとりなのです。
阿弥陀如来という仏様は、地球上でただおひとり仏陀となられたお釈迦様によって発見され紹介された仏様であります。もしお釈迦様があらわれなければ、阿弥陀如来という仏様の存在を私達は知ることができませんでした。
そして、一切経の『浄土三部経』(大無量寿経、阿弥陀経、観無量寿経)では阿弥陀如来は大宇宙の諸仏の本師本仏(最尊の仏)と説かれており、お釈迦様の残されたお経の中では「阿弥陀如来が偉い」とされています。
しかし、「お釈迦様の方が偉い」と説くお方がいらっしゃいます。そのお方は一切経の中で『法華経』こそ最上の教えと絶対視される日蓮宗開祖の日蓮様です。
日蓮様は、法華経だけが久遠の昔からこの娑婆世界において万人の成仏を説き続けてきたと明かされました。法華経以外の経典では、女性や小乗など成仏できないとされた人々も、平等に成仏できるとし、法華経を説く仏は、娑婆世界に繰り返し現れ、永遠に万人成仏を説き続ける存在であると明かしました。実在したお釈迦様もその仏です。
では、阿弥陀仏はどうでしょう。日蓮様は、阿弥陀仏は娑婆世界の仏ではないと、批判します。
「娑婆世界で我々を仏にしようとしたお釈迦様が偉い」ということになります。
みなさま、どう思われますか。